ライブドアの上場廃止と自己責任

とうとうライブドアおよびライブドアマーケッティングの上場廃止が決定した。
粉飾決算等の末の当然な流れではあるが、これで基本的には市場での売買ができなくなり、
一般投資家にとってはこれらの株の今後の資産価値や管理に関して扱いが極めて難しくなるわけだ。
株価の低下は今更のことではないので、上場廃止だからどうということはないのだが。


http://www.asahi.com/national/update/0314/TKY200603140088.html
ライブドア関連株に関してこんな記事が出ている。
粉飾決算というのは投資家が株式の価値を客観的な判断するために使われる決算書自体に、
嘘があったわけだから、投資家に自己責任を負わせる議論は基本的には正しくないと思っている。
しかし、上記の記事を読んでみると強ちそうでもないのかなと感じている。
「老後の資金まで投資して深刻な差損を抱えた人たちも多く」とか、
「定年後の生活に備え、超低金利の銀行に寝かせておくよりはと計6万株購入」とか、
ライブドア株の暴落で蓄えがほとんどなくなった」とか、
「パソコンは持たない。情報源はテレビと新聞。証券会社から電話で言われるままに売り
買いしていた。「何とか挽回(ばんかい)しましょう」。むなしい言葉を最後に営業マンの
電話は途絶えた。」とか、
こんな記事を読んでいると、自ら良く考えず一銘柄に多くの資産を投入する時点で、到底
自己責任がない投資家とは言い難い、愚かな取引をしている人もいるんだなと感じるのだ。
証券会社のいいなり取引など、ネット証券を中心にしている自分からすると信じられない。
証券会社と我々個人投資家は基本的に利害関係において敵対している。証券会社なんて
投資家から如何に手数料を取るかが重要なのであって、投資家を儲けさせることなんて
どうでも良いのだ。自社が組織で勧める株を個人投資家に買わせ、逆に自己売買部門では
利益確定の売りを出すなんていくらでもある話だ。
「なんとか挽回しましょう」など先物取引グローバリーとほとんど変わらない話だろう。


このライブドアに対する損害賠償請求のいく末にはとりあえず注目している。
考えてみれば自分も何年か前にカネボウで填っている。カネボウも最終的には粉飾決算
だったので、ライブドアと同様に損害賠償請求してもよいのだ。まあ最終的には
裁判などやっても返ってくる額は一部だろうから、やはり投資家は自分で自分の身を守れる
よう、勉強できる人でないとダメなんだろうと思う。