冥王星

冥王星が9惑星から外された話。自分としては特別取り上げるまでのない話なように
思えるのだが、一般人からすれば結構珍しく感じるものだろうか。
サイエンティストの端くれとして感じるのは、科学の進展に応じて、事実と思われていた
ことが実は誤りだったとか、逆に考えられもしなかった事実が明らかになったりすることは
極めてありふれたことだ。宇宙科学なんて実験科学よりむしろ理論科学だから、より
一般的には分かりにくいのかもしれないが、現時点での太陽系の成り立ちを考えると
冥王星は他の8惑星とは明らかに違っているということが明確になったということだろう。
http://www.nao.ac.jp/info/20060824/index.html
今回のような明確な定義替えが必要になるのは当たり前のことで、特筆すべき事柄に
感じない。



このニュースに関して、プルートが可哀想だとか、星占いがどうなるとか、どうでも
良いし、実にくだらない。


教科書などの対応が大変とのことだが、学校の授業は教科書を使って教えるものであり、
教科書を教えるのではない。まさに今回のこの定義変更劇こそ、自然科学の奥深さを
児童・生徒に教えることができる大きなチャンスだろう。自然科学は日進月歩だ。
繰り返すが、今常識と思われていることは間違っているかもしれない。
勉強をする子供たちにこの事実を明確に教えることは極めて重要だろう。