福島産

暫定規制値を超える放射性セシウムが牛の食肉から検出された問題。
もうすでに流通してしまっているというから驚きだ。
以前も書いたかもしれないがセシウムは基本的にカリウムと同じ挙動と考えたら良い。
カリウムは植物の3大栄養素の1つ。植物は喜んで吸収するわけだ。
土壌がセシウムに汚染されていれば、植物も汚染され、それを牛が食べれば汚染される
のは当然のことだ。
水に含まれてそれを灌水していても同様。もし放射能を含まない牛を出荷したいなら、
完全にそういうものから隔離しなくてはならない。むろん、それではコストがかかり
過ぎるわけだ。ならば、出荷を諦めるしかない。
何が驚いたかと言うと、出荷の時にチェックが不十分なままだったという所だ。


スーパーには福島産の野菜が平然と並んでいる。こんなものを売るなんて信じられん
と思うのだが。当然、放射能チェックなんてしてないだろうし、抜き打ちでやって
暫定基準値以下としても、狭い範囲で汚染度が異なるわけだから意味が薄い。
基本的に自分で測定してないことを確認できなければ、福島産野菜なんて買えるわけ
がない。


福島に住む人が子供が心配とインタビューに答えている。
ならば、転居しないとと思うのだが。どうも今の汚染状況に対する危機意識が
国民全体で麻痺してしまっているように感じる。放射線による障害は確率的な
ものなので、絶対に癌になるとかそういうものではない。しかし、今の濃度が
何も心配のないレベルだとしたら、同位元素を使う施設での管理区域なんて、
指定する必要はないだろう。