慰安婦問題

将来的な協力体制、特にEUアメリカとの経済競争に立ち向う上でアジア共同体
構想の重要性は以前から延べている。
しかしアジア諸国は過去の経緯からしがらみが多い。慰安婦問題は比較的新しく
問題になったもので、問題が高まった経緯はむしろ非常に政治的なものだった。
いずれにせよ、太平洋戦争時代の日本の行為に関しては反省の立場で有り、賠償に
関する問題は解決済みとの立場。それを掘り返すというのは日本側にとっても健全な
関係を控えざるを得ないというものなのだろう。


今回の一連の解決は1歩前進ではあるが、今後の展開によってはこの後、5歩も10歩
も後退させられる懸念を含む。不可逆的な解決というのは韓国の現政権に対して
認識させても意味がなく、果たして韓国国民全体にどのようなコンセンサスを得て
行くのかがポイントだろう。
未来重視なら当然、両国共にわだかまりを捨てるのが、両国にとってもメリットだ。
しかし、元々韓国はこの問題を政治問題とし、その憎き日本に打ち勝つために経済的にも
頑張って来たものがあるように見受けられる。よって反日のモチベーションをなくして
しまって、何をよりどころにするかという問題も出てくるだろう。
不可逆的解決というのは今後、韓国は慰安婦問題を政治カードに使えなくなることを
意味する。その中で何をよりどころに韓国がやっていくのかに注目している。


むろん日本としては、10億支援をした後に現状が続くようであれば、本格的な韓国の
国際的排除など圧力をかけている必要が出てくる。いずれにせよ、国際社会の中で
日本の立場を理解して貰い、韓国の主張が如何に蒸し返しであるのかを主張することが
重要となるのだろう。