ポスドク採用で480万円

大学の博士課程を出たものの職がない。任期付きの研究員(ポスドク)で何年か
食いつなぐものの、もう40歳を超える人も増えてきた。困った。
そこでこれらの人を採用した企業に、1人あたり480万円支給だそうだ。
http://www.asahi.com/job/news/TKY200906290253.html
そもそも、ここまでポスドクが溢れたのは、将来構想なく大学に博士課程の定員を
増やさせた文部科学省の失政に他ならない。
その失政の責任を国民の税金を使ったばらまきで対処しようというのは、ひどい話だと思う。
どうしてこうなってしまったのか、責任の所在をはっきりさせて頂きたい。


480万円狙いで採用する企業などはないとは思うが、これで採用された人員が
将来的にどうなるかも、ちゃんとサーベイすべきだろう。
以前ある会社の営業が回ってきた。特筆すべきことのない汎用的な試薬を販売しているのだが、
名刺を見ると「研究員」とある。思わず、「研究員ってあんた営業やん」と突っ込みを
入れたかったが、さすがに可哀想だと思ってやめておいた。商品自体に創意工夫の
あるものを研究員が売りに回ることはあるだろう。しかし、その商品はそういうものは
全くないものだった。480万円目当てで採用された「研究員」がこういう目に合うのが
目に見えているのではないだろうか。