予断を許さぬ状況

福島原発の状況がますます重篤になってきている。
最終的にどうなるのか、またどうしていくのかさえ見えてこない。現場の放射線量が
高すぎて近づけないなら、ますます水による冷却なんて難しいのではないか。
遠くから放水と言っても、二階から目薬みたいなもんだろう。


政府やマスコミや他色々なコメントを見て、非常に気になっているのは、
内部被爆と外部被爆の区別がついていない見解が多い。
1時間1ミリシーベルトは胸のCTに比べて何分の1かで、健康被害はありません。
と、言っているがCTは当てる部分が決まっているし、それを当てたらそれで終了だ。
今回のケースはそこにいる限り当たるわけなので、1時間で終わるわけではないし、
さらに内部被爆したら、半永久的にその線量を受けることになる。
個人的には、決して楽観できるものではないように感じる。
むろん、被爆線量の危険性は急性障害が中心であり、将来のガン化の可能性を
明確に予想するのは極めて難しいし、現時点でもできていないだろう。
皮肉な意味で今回のケースは、疫学的に将来有用な情報を提供することになるのでは
ないだろうか。


今後、政府がさらに避難距離を遠くしなくてはならなくなったり、よもや再臨界
が起きたらどうなってしまうのだろうか、全く想像が付かない。


人類はパンドラの箱を開けてしまったのではないか。