野良猫

公園に17匹ものネコの死骸が見つかり、毒殺されたのではないかと疑われている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050218-00000131-kyodo-soci
動物愛護の立場を含め、こういうニュースが出ると多くはネコが可哀想、やった人は
けしからんという論調が主になる。
実際、本当に毒殺されていたのなら、実行者は犯罪に問われることになるのだろう。


しかし、自分も野良猫には悩まされている立場なので、この問題を少し考えてみたい。
自分の住むアパートは近隣に企業の工場が多いためか、近年やたら開発途上国の外国人
ばかりになっている。日本人は1/4程度しかいないのではないか。
そういう人が自分からすると変な民族音楽を大きい音で聴いていたり、自動車関連企業の
期間工なのだろうか、車を改造し、やたらエンジン音が大きくなった車に乗っていたりで、
迷惑している。さらに迷惑なのが表題だ。
飼う意志(むろんアパートでペットは飼えないことになっているが)があるわけでもないのに、
アパートをうろつく野良猫に餌を与え続け、その結果さらにネコがアパートに住み着く
ようになってしまい、さらに繁殖まで繰り返す状態になっている。
ネコは発情期には夜中鳴き声がうるさいし、捨てられたゴミをあさるし、アパート周辺が
ネコ臭くなるし、本当に迷惑している状態だ。


そもそも野良猫とはなんだろうか。ネコは野生ではイヌと違い、人にはなつかない。
人になついているように見えるのはあくまで、食べ物がほしいからだ。
イヌのように飼い慣らされるわけでないから、基本的に放し飼いするものと思われる。
ここが間違っている。もし、ペットとして飼いたいなら極力、野生を呼び起こさないように
飼わなくてはならないのだ。つまり家猫で良いということだ。首輪をさせ綱でつないでよい。
自由奔放に動き回れて、糞尿をまき散らされるのは、近隣住民にとって迷惑以外のなにもの
でもないだろう。


自分は生物を専門とするサイエンティストとして、動物愛護の考えには大きな矛盾がある
と常々考えている。愛護や保護すべきは自然の中の生物であり、我々人間が私欲のために
ネコや鳥に餌をやる場合は、あくまで自分が責任をもって飼う立場で愛護すべきである。
野良猫や市街地に住み着く鳥に餌だけ与え、他の面倒は見ないというのは、単なるその人の
エゴでしかない。繁殖しいずれ手に負えなくなり、周りに迷惑をかけることになる。


イヌの場合、狂犬病予防の立場から保健所が捕獲処分することができるが、特にイヌに
限らず、地方自治体がなんらかの対策を行うようにして良いではないかと思っている。