サツキとメイの家

愛知万博の最人気パビリオンであるサツキとメイの家の入場予約で問題が生じているようだ。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050401i407.htm


サツキとメイの家は、宮崎駿(はやお)監督のアニメーション映画「となりのトトロ」の
主人公姉妹が暮らした古い一軒家をモデルを再現したものであるが、人気が予想されるため
1ヶ月ごとの完全予約制で入場予約したもののみ入場が可能となっている。


5月分の入場予約が1日に始まったわけだが、開始後70分で埋まり、
その予約システムにも問題があったようだ。
中日新聞によると予約方法は2つあり、専用の電話での受付とローソンの情報端末「ロッピー」
からの予約だ。
当然、ローソン各店の「ロッピー」前には受付開始前から長蛇の列が出来たらしいが、
そもそもこの入場予約に必要な入場引き替え券の発行数は5月全体で24,800枚。
一人6枚まで予約可能らしく、単純にロッピーのみで6枚ずつ予約されると4000人強で
終わってしまう。
一方、「ロッピー」の設置台数は全国で6000台。
すなわち、各店の「ロッピー」前に長蛇の列が出来ていても、1台の「ロッピー」で
1人の予約さえ成立しない可能性のある状態なのだ。
当然、予約開始から各店の「ロッピー」端末からのアクセス集中により、先頭の一人目
から画面が進まず、1時間後の動いたと思ったら、「完売」だそうだ。
全く企画者はアホではないか。
こんなことは事前に簡単に予測できることだろう。
もし自分が真剣にそのチケットを得ようと並んでいたなら、そういう状況を知ったら
本当に怒りを通り越して呆れてしまうだろう。


6月分の予約に関してやり方を見直すそうだが、どうもネット予約関連で協会側の
不手際が目立つ。


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050402i113.htm
ネット予約システムが1週間ぶり復旧だそうだが、現時点(22:00)でも繋がらない。
アクセス集中が原因だが、アクセスが集中することは容易に想像できるし、
田代砲」に由来されるスクリプトを利用した多量連続アクセスツールも各種あるのだ。
こういった状況に対する対策が不十分なままネット予約システムを立ち上げても、
こうなることは容易に予測されていたのではないか。


サツキとメイの家の予約券は他人への譲渡や転売は禁止されている。しかし、法的根拠が
難しいこともあり、オークションサイトにはこれらの転売品が存在する。
協会側のクレームや出店品削除要求に対して、オークションサイト側は拒否しているという。
予約券の発行に本人確認を必要とさせるなど厳密な体制が必要だろう。
プロ野球チケットのように、転売等のダフ屋行為によって暴力団関係者に資金が流れる
ような事態は絶対避けなくてはいけない。