脱線事故の背景

JR西日本宝塚線福知山線)で起きた快速電車の脱線事故の全容が明らかになってきた。
事故原因の具体的なものはまだ今後出て来るであろが、現時点で主因は運転手が手前の駅で
オーバーランのミスを犯し、過去に処分を3度も受けていた当人が、その遅れを取り戻そう
と焦り、速度制限を無視したまま急カーブに進入し、しかも異常を感じてやばいと思ったのか
非常ブレーキまでかけてしまったことによるようだ。
そのために外側への遠心力で電車がバランスを崩し、転覆脱線した可能性が高い。


先日のブログにも書いたように運転手の意思がこれほどまで運転動作に作用できるとは
思っていなかった。つまり今回の場合はミスをなんとか取り戻そうとしてパニックになった
運転手個人の言うなれば保身的思考によって、この大惨事が起こってしまったわけだ。


事故後様々な方面から意見が出た。感じたところを述べたい。
まず、JR西日本。自分たちの責任逃れの思考か、いきなり置き石の可能性を未確認の段階
から出してきた。結局、その可能性が低いということになり、反感を買うだけとなった。
次に、JR労組。今回の事故は国鉄の分割民営化後の無理な人員削減・効率化や、
運転手が受ける遅れ回避に対する無用なプレッシャーが引き起こしたと、非常に労組らしい発言。
運転手の再教育に対する人権無視な実情まで公表されている。どこまで本当か分からないが、
前から言っているように本来ミスは人間につきもので、それに対する保全策を考慮
すべきであると自分は考えている。
国土交通省。今回の件で電車の運転手の適性に対し、国側から何らかの把握管理体制が必要では
ないかと意見が出ている。国土交通省のお役人にとっては影響領域を広げる絶好の
チャンスとばかり。


今後、様々な議論が出ると思うが、2度とこのような事故の起きないよう議論して
貰いたいものだ。