ノーベル賞

2000 白川英樹 化学
2001 野依良治 化学
2002 小柴昌俊 物理学
2002 田中耕一 化学

と、新世紀に入って立て続けに日本人のノーベル賞受賞が相次ぎ、日本の科学技術の高さが、
などとマスコミにも上げられたが、その後全く受賞者は出ず。
今年もあと経済学賞は残すが、そこから出てくる可能性はまずないので、ダメだということだろう。
これで3年連続で誰も出ないということになる。


ノーベル賞について思うことを書きたい。
自分が言えるのは自然科学系の分野である、物理学・化学・医学生理学についてだが、
はっきり言って、この3分野の分野間の区別など意味がないだろう。
自然科学分野は相互に関連しており、これはどの分野というような区別は無意味だ。
逆にこれだけ分野が広い中で、どう評価するのかはっきり言って、決めようがないと思う。
よって、ノーベル賞なんてその時に委員が注目した分野から選ばれる程度の全く客観性の
ないものと考えている。最もすばらしい研究などと評価しようがないのだ。
日本人が3年連続で取れたのもあくまでたまたまだったと思っている。


さて、ノーベル賞受賞の時期になると、やたら候補者が出てくるのには笑える。
そんな古い研究ではもう取れないだろうと思うような候補者が毎年出てくる。
研究テーマにも旬があるはずで、それを過ぎた研究はもはやノーベル賞の対照にはなりえない。
そこらへんがマスコミには分かっていないように感じる。むろん、島津の田中耕一氏のように、
全くのノーマークの人が取ったこともあった。一部の人はすばらしい研究が見落とされていたと
主張するだろうが、自分からすると果たしてこの人の仕事はノーベル賞に値するものだったのか、
疑問に感じる。先に述べたようにあくまでその時のテーマに基づくもので、たまたまなのである。


よって、3年連続でノーベル賞が出ないからといって全く悲観する必要はないと思うし、
着々と研究を進めている人は多々いるのだ。
そういう人の励みになる賞という意味ではノーベル賞も意味があると思っている。