自民新憲法草案

はや、こんなものが出てくるのか。


しかも内容もむちゃくちゃだ。これがそのまま改定に使われたら、まさしく改正ではなく改悪だ。
自衛隊の存在を認め、国際貢献のために抗戦権を得るというのは既定路線だろうが、
なにも名前にまで軍をつける必要はない。9条1項の戦争放棄は「永久に」が消えてしまった。
「放棄」はとりあえず残ってはいるが、これも今後の議論で消えそうだ。
前文における戦争の反省も消え、歴史的なものが消えてしまっている。なぜこの憲法になるのか、
これを見ただけでは分からない。
相変わらず一番始めが天皇がらみなのも不満だ。国民主権の国家なのだから、国民の権利や
義務の項目が始めに来るべきだろう。


そして一番問題なのが、今後の改定に関して、各議院の総議員の2/3以上の賛成が必要だった
ものが、過半数でOKになることだ。2/3以上というのは与党だけでは成し遂げにくい。
それが過半数になることで、他の決定と同様に与党の判断で変更が可能になりうるのだ。
小泉政権も今度の任期までと小泉は言っているが、これはちゃんと守ってほしい。
財政再建は将来への付けを残す、赤字国債を減らすために急がねばならないことだ。
同様な意味で、将来への影響を残す憲法改定はじっくり時間をかけなくてはならない。
小泉は両者を混同し、どちらも急ぐ必要があると思っているのではないか。