風邪の予防

トリインフルエンザに感染する鶏がどんどん増え、感染地域も拡大している。
人への感染もあり、いよいよ人から人への感染が可能となる、変異が生じるもの時間の
問題だろう。
インフルエンザを含めた風邪の予防は手洗い、うがい、規則正しい食生活とか言われるが、
具体的にどういうデータがあるのか知りたいと思っている。だいたいそんな納得できる
データが存在しているのかを含めて。


その中で、このニュースを見ての感想。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051028-00000045-kyt-l26


結論は水うがいは発症率を4割低下させ、ヨードうがいは効果なしということだが、
まず第一にこんなものがニュースになること自体驚きだ。すなわち、同様なデータが
存在しないと言うことか。別のニュース記事には初めて明らかにしたとも書いてある。
ならば今まで言われている風邪予防の文面はどこから出てきているのか。
そして合いも変わらずお粗末なデータ。384人を3グループに分けたら1グループ100人
ちょっとしかいない。しかも年齢補正という別要因も存在する。
うがいしないグループの罹患率が26%に対し、水うがいグループの罹患率が17%。
3グループが均等だとするとそれぞれ128人だから、その差がたかだか11−12人でしかない。
年齢分布がまちまちなら、もはや相互比較は無理ではないかと思う。



「全国調査で確かめた」ということで論文にしたわけでも、学会発表したわけでもない。
さらに具体的な分布データはないかとWEBサイト訪ねてみると、呆れたことにこの記事の
記載さえもなし。
こういう疫学的なデータは極めて重要なのに蔑ろにされている状況がはっきり分かるだろう。
どうすれば風邪の予防が出来るのか。もっと科学的に示してほしいと切望する。


追記 下記コメントにあるようにWEBサイト掲載も論文もありました。お詫びして訂正
いたします(でもWEBサイトはTOPページからは分からないし、新聞社は記事で論文を
出したと書いてほしいと思いました。研究内容が論文になったのか、学会発表なのか、
単に公表しただけなのか、あるいは記者が話を聞きに言った中での話題にすぎないのか
重要なポイントだと思います)。