アメリカ牛の輸入再開の是非

10/5にアメリカ牛の輸入再開について書いている。
http://d.hatena.ne.jp/cell2005/20051005
このブログを見た友人から、「明らかにアメリカの圧力に屈したものだ。実際の輸出解禁牛に
対する、実際の確認体制なんてなにも決められていない」と意見された。
確かにそうだろう。
色々な意味で注意しても、危険部位の混入がゼロになるわけではなし、それを食べた人間が
変異型クロイツフェルトヤコブ病になる可能性は0にはならない。
内閣府食品安全委員会プリオン専門調査会の吉川泰弘座長も言っているように、「最終的には
消費者が決めれば良い」と言うことになるのだろう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051031-00000162-jij-pol
一見、無責任との感じるかも人もいるかも知れないが、科学的な見地からは自分はこの意見が
十分理解できる。


牛丼チェーン「すき家」のゼンショー小川社長は、輸入再開が見込まれる米国産牛肉に
ついて「現在の米国のチェック体制では使用できない」と言っている。牛肉のプロから
見てそう思う分けだから、ますます心配な話だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051101-00000214-yom-bus_all
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051101-00000095-mai-bus_all
同じ牛丼チェーンでも松屋吉野家は「歓迎」で、再開後の使用に前向きに取り組んでいる。
消費者の心証としては「すき家」の方が良いだろうが、結局最終的には「消費者が決めれば
良い」と言うことになるのだろうか。


可能性は0にはならない。しかし、輸入圧力も高い。日本としてできることは極力管理体制を
監視できるシステムを構築し、国民に無条件に「安全だ」と思わせるのではなく、
こういう管理が行き届いていれば安全で、そのためにこういう事はしていますと明言する
ことまでなのだろうか。


いずれにせよ、輸入再開になった後に再度アメリカ牛で狂牛病が発生したら、アメリカの
牛肉産業にとっても致命的だろう。アメリカももっと危機感を持ってやってほしいものだ。