本田美奈子

今年1月から急性骨髄性白血病で休養していた、歌手本田美奈子がお亡くなりになったとのことだ。
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高校時代とか結構聞いた曲もあるが、生年月日を見て知ったが自分と同い年。
自分の中での印象はへそ出しルックもそうだが、曲としては「Temptation」や「sosotte」が
印象に残っている。確か東芝の宣伝とのタイアップがあったように記憶している。
その後、ミュージカルを中心に活躍していることは認識していたが、ソプラノクラシックを
やっているのは調べて初めて知った。
残念な話である。


さて、今日この話題を持ち出したのは、今回この病気に対する、治療で抗ガン剤治療・
臍帯血移植と主な治療法はすべて彼女に対しおこなわれた。
にもかかわらず助からなかったということだ。白血病は一般的に治癒率が上昇している
病気として挙げられてはいるが、まだまだ半々といった程度のようである。
移植バンクが移植ドナーを増やすために移植の有効性を主張するのは重要ではあるが、
移植が抜本的解決にはなるわけではないということだろう。


自分が研究を進めなければならないと思っているのは、幹細胞の増殖および作成技術だろうと
思っている。幹細胞はどんな細胞にでも分化できる、組織や臓器に成長する元となる細胞である。
難しいことははし折って言うと、自分の細胞から幹細胞を作り出すことができれば、
それを元にどんな組織の細胞でも作る道が開け、それを移植すればすむと言うことになるのだ。
この場合、自己の細胞そのものなので拒絶反応とか考える必要がない。
通常、細胞はいったん分化(例えば神経細胞になる)してしまえば、別の細胞にはなれない(神経細胞以外)。
むろん細胞が分化できても組織を作るのはさらに細胞間調節などがあるので、さらに難しいが、
いずれも基礎研究としては極めて重要な分野である。


懸念されるのはこういった研究がクローン人間の作成にも繋がるとの観点から、進めるべき
ではないと主張する人々がいることだ。アメリカのブッシュもそうだが、これで研究費分配に
マイナスの評価が下れば、おのずとその分野の研究は進まなくなるのだ。
クローン技術の開発や細胞分化の研究はなにもクローン人間を作るためにやるわけではない。
一部そういうことを考える人に対しては、その場でその人に制裁すればよいことだ。


人間の生存にとって重要な研究は一部世論の感情的な批評に臆することなく、
推し進めなくてはならない。これはサイエンティストとしての使命だと思っている。