リサイクルインクカートリッジ

少し古いニュースだが、先月末キヤノン特許権を持つインクカートリッジのリサイクル品が
特許侵害に当たるかどうかが争われた裁判で、知的財産高裁はリサイクル業者に販売禁止を
命じる判決を言い渡した。一審判決は特許侵害に当たらないとの判決だったので、
逆転判決ということだ。裁判というのはこういう風にコロコロと判決が変わり、本当に
当事者はたまったもんじゃないだろうなと思う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060205-00000006-maip-bus_all


今回の判決自体の自分の感想は1審より納得できるもののように感じる。プリンターが実際、
本体を安価に売り出し、消耗品であるインクや紙で儲けていると言う話は有名だが、
それはシェアを取りたい製造者にとっても、新製品を買いたい消費者にとってメリットが
あるように思う。仮にインクカートリッジの値段を下げなくてはならないとなると、
本体価格が上がってしまうだけで消費者にはメリットがないように感じる。
そしてなによりも、インクやカートリッジの構造には多くの研究開発の金・時間・エンジニアの
努力が詰まっている。それを外枠だけ使わしてもらおうなど認められる物であっては
ならないだろう。今回はインクの製造元は「パクリ天国」中国の会社だ。こんな会社に
利益を上げさせてはいけない。


インクジェットプリンターの印刷の綺麗さは向上しているが、写真と比べるとまだまだだ。
紙自体の開発もまだまだだと思う。デジカメで撮っても、本当に綺麗に打ち出したい写真
などはショップのマシンで出したくなる。さらなる開発を進める上で、日本の主メーカである
エプソンとキャノンの利益が守られることはとても重要だろう。
今回の判決はリサイクル品の製造自体は否定していない点もポイントだ。開発者は独自の
技術で特許を取ることを最優先として開発競争を乗り切っていかなければならない。
こういった競争が科学技術の進歩を育んでいると思っている。