お年玉クジ付き年賀状の確率計算

お年玉クジ付き年賀状で1等から4等すべて当選した人の話題が出ている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060210-00000248-kyodo-soci
日本郵政公社も「想定外のケースで、確率の計算は専門家に委ねるしかない」と話しているそうだ。
郵政公社の誰がそんなアホなことを言ったかどうか分からないが、こんな確率計算は
高校数学で確率統計の授業を、それなりに真面目に聞いていれば、すぐ計算機で計算できるだろう。
ネット上を調べればすでに計算している人がいるだろうが、それは見ずあえて自分も計算してみる。


郵政公社によると、1等は50万分の1、2等は5万分の1、3等は5000分の1、
4等は50分の1の当選確率。

まず4等が当たらない確率は49/50で、350枚あるのだから全部が当たらない確率は
(49/50)^350 となり、計算すると0.000849(0.08495%)
1(100%)からその値を引いたものが1枚でも当たりが出る確率になり、
0.998301(99.8301%)がその値になる。
順に、
3等が当たらない確率は4999/5000で、全部が当たらない確率は
(4999/5000)^350 となり、計算すると0.932387(93.2387%)で、
1枚でも当たりが出る確率は0.067613(6.7613%)。
2等が当たらない確率は49999/50000で、全部が当たらない確率は
(49999/50000)^350 となり、計算すると0.993024(99.3024%)で、
1枚でも当たりが出る確率は0.006976(0.6976%)。
1等が当たらない確率は499999/500000で、全部が当たらない確率は
(499999/500000)^350 となり、計算すると0.9993(99.933%)で、
1枚でも当たりが出る確率は0.0007(0.07%)。
最後にこの「4つの出る」がすべて起こるということなのでかけ算すればよい。
よって0.998301x0.067613x0.006976x0.0007=
0.0000003296(0.00003296%)となる。350枚年賀状をもらう
人、おおよそ300万人に1人となる。1億3千万の人口を考えれば、それほど低い確率で
はないのではないか。


ああ、こうなると止められない・・・おまけに前に出ていたこっちの方も・・・
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060208-00000022-san-soci
こちらは20枚で1等が2つだから、全部が当たらない確率は
(499999/500000)^20となり、計算すると・・・
1枚でも当たりが出る確率は0.00004(0.004%)。
2つだから0.00004x0.00004=0.0000000016(0.00000016%)となる。
こっちの方は6.25億人に1人となり、遙かに確率が低い。


まあ、あくまで話題に過ぎないのだろうが、やはり2番煎じのニュースはニュースとしての
質も低いようだ。他のニュースがなかったのだろう。