公務員試験のフリーター枠

公務員試験の高卒相当者の採用に関する試験、国家III種公務員試験にフリーター枠を
設けるということになりそうだ。
定員の約1割にあたる100人程度をこの枠で占めさせるという考えのようだ。
http://www.asahi.com/politics/update/0510/005.html


おかしな政策のように感じる。元々公務員試験の受験資格は年齢制限以外は誰にでもある。
何もフリーター枠など設けなくても、フリーターだろうが、プータロウだろうが、筆記試験が
普通にでき、面接試験で常識的な社会人像を演出できれば、普通は受かるだろう。
民間企業と比べて、中途採用に対する不利さも公務員には少ない。
会社を辞めて、公務員になる人はいくらでもいるし、そもそも現状の採用体系で十分採用できうる
はずである。なぜわざわざそのような枠を作らなければならないのだろうか。
一番懸念させるものとしては、これで本来公務員に適さない、抽象的な表現だが、「能力の
劣る」人間がこれで公務員になることができてしまうというのが、一番問題だろう。
100人という枠の大きさがどういう結果になるかに注目だ。どちらにせよ試験はあるわけで、
十分慎重に審査してもらいたい。


公務員の給与は減らされている。自分は公務員の定員を減らすことには賛成だが、個々人の
給与を減らす、公務員改革には反対だ。それこそ、本来派遣やパートでもできる仕事は
そちらに回すべきで、そういう仕事をやるための国家III種の人材をという
考え方には全く賛同できない。
今回の国家III種フリーター枠は逆に考えると、そういう人らでもできる仕事を国家公務
員はしているという、誤解を引き起こすものにもなりうるのでは、と懸念しているのだ。