論文報告システム

前回の続き。
研究論文不正への対策として、データのねつ造や改ざん、盗用などの告発を受け付ける
窓口を省内に設置することを決めた。とのことだが、匿名での報告を受け付けないと
いうのでは報告を出す側のリスクが大きすぎる。
それにこういう問題は自分が直接関わっているならまだしも、多くのケースは状況証拠と
して極めて怪しいけど、直接的な証拠はないといったものになるだろう。
まあ、本来はこんなのはその人が在籍する大学などが調査すべき仕事だとは思うのだが、
文部科学省ができることは、そのようなより直接的なものではなく、広く多くの
サイエンティストから誰それの〜〜という論文は個々の部分の考え方がデータと合わない
とか、〜〜の部分のデータが明らかにおかしい・現実と合わないと言った内容を意見を、
受け付ける場ということで良いのではないかと思う。
1つ1つの報告に重きを置かなくても良い。実際に捏造が疑われているラボの仕事には
こういった意見が随所からでるはずだ。数が多いところのものを、深く調べていけば
良いのではないか。


また、論文を見れば誰もが分かる捏造もある。実際自分が見たことのあるもので、
もう少しうまくやれよ〜と、思ってしまったのだが、論文に図がある。
今や論文はWEBサイトからPDFファイルの形で見ることができる。
本人はパソコンに取り込んだ図を操作したのだろうが、パソコンのディスプレーの
ガンマー値を上げて、黒色の部分の明度を上げていくと、本来真っ黒だった部分が
白っぽくなってくる。そこで分かるのだ。明らかに背景の薄い一部のバンドが真っ黒に
塗りつぶされている。こういうものは証拠としてはダイレクトなので、報告していけば良い。
なにも匿名を受け付けないとしなくても、文部科学省側は情報収集することはいくら
でもできるのだ。


まずはこういったことを行い、捏造をするサイエンティストへの警鐘を鳴らすのが
先で良いのではないか。