国旗・国歌

式での起立・斉唱定めた都教委通達は「違憲」という判決を出した東京地裁
http://www.asahi.com/national/update/0921/TKY200609210287.html
こういう問題がかなりイデオロギー的なものがあり、どれが理想だとか正解だとか
いうものはない難しい問題だと思う。その点からしても、指示に従わないことを理由に
処分をおこなった東京都教育委員会のやり方は、明らかに行き過ぎで、今回の判決そのものは
ごく当たり前のものだと言えよう。
ただ、判決は相当内容が踏みこんでおり、ここまで裁判所がいう必要があるのかどうかは
疑問を感じる人もいるのだろうと思う。記事の最後にある
「国旗・国歌は自然に定着させるのが国旗・国歌法の趣旨である」というから、
教職員への職務命令は違法としたというだけで十分だったのではないだろうか。


読売新聞の社説にはこの判決を批判しているが、この社説自体も国旗国歌に対する
ネガティブな感情を持つ人々が十分いることや、それに至る時代背景を軽視しすぎている。
まあ所詮これが読売のレベルなのだろう。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060921ig90.htm
生徒の前に混乱は教育的に好ましくないという意見もあるが、それは違うだろう。
サイエンスの世界もそうだが、学校の勉強とは違い、社会の様々な事象には正解はない。
国旗・国歌には様々な問題があることを生徒に知ってもらえることこそ、重要な教育に
なるのではないか。


それからこの判決に対して小泉総理が思想・良心の自由については疑問を呈したとのことだが、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060921-00000137-mai-pol
司法の判断に対して、行政の長が何か述べることは、三権分立の精神から極めて問題だ。
判決内容の是非とは別に、こういう発言は避難されなくてはならないだろう。