報道者のインサイダー取引

NHKの記者らによる株の不正取引問題について。
http://www.asahi.com/national/update/0118/TKY200801180084.html
言語道断なのは言うまでもないが、こういうことは、食品偽装と同様に、
「どこにでもある」話ではないかと考えると恐ろしくなる。
実のところ、まさにこのインサイダー取引が行われたかっぱ寿司で知られている
カッパー・クリエイトの株は自分が何年か前にずいぶん損をさせられた株だ。
この会社は早期には回転寿司業界で値安感を全面に打ち出す戦略が成功し、
結構勝ち組であった。
よって株価もかなり割高だった。それが、色々理由は考えられるが、急拡大に社内の
指令体系が追いつかなかったらしく、社員教育が不十分なまま店舗拡大してしまったようだ。
店員の酷い態度に対する不満を何かの掲示板で読んだことがある。100円寿司の
食の安全性にも疑問はあった、また世の中の景気が良くなってきて、こういう
安かろう悪かろう的な食べ物の人気も落ちてきたというのもある。
所詮、回転寿司は貧乏人の食べ物だ(もちろん自分も含む)。顧客単価は低く、利益率も低い。
ビジネス体制としては決して理想的なものではないだろう。
徐々に、売り上げが落ち、株価も下がってきた。よせば良いのに、高かった物が
下がってくると、そろそろ戻すと感じ買ってしまった。
で、結局大損を被るわけだ。


安物量販の店は一端転けると、自転車操業的なものがあるから、一気に経営破綻する
可能性もある。それで逃げたのだが、もう一つはまさにインサイダーの件のような
他社の支援を受けるというシナリオがあるわけだ。こうなれば破綻は無くなるわけで
一気に株価が上がる可能性が大きくなる。
よって、他社支援は絶対「買い」であり、このニュースに先んじて買うというのは
バレて当たり前のインサイダーだ。なぜ報道に関わる人間がこんなことを注意する
ことなくできるのか。それが疑問である。
今回の件が氷山の一角なのかどうか。NHKだけに限らない。報道に関わる期間に対し、
金融庁は外部組織を作って、徹底的に調査する必要があるのではないだろうか。