負けに不思議な負けなし

五輪の野球。いやはや星野がここまでアホだったとは思わなかった。中日ー阪神
監督経験を積み、自分が思う監督としての手腕も現在ドラゴンズ監督の落合には
及ばないが、高木守道や山田久よりは上だろうと思っていた。しかし、今回の一連の
采配で分かったのは、星野采配の戦略部分を握っていたのは、名参謀だった故・島野氏で
あり、星野自身の采配能力は極めて低かったと言うことだろう。阪神が星野を監督に
した時、当時ドラゴンズのコーチであった、島野氏をどうしても引き抜きたかったのが理解できる。
そしてその名参謀役を仲良しクラブの山本・田淵に担わせるのは無理があった。


シーズンから不調が見えていた岩瀬に最後までこだわる。短期決戦では
好調な選手を集中的に使うのが基本なのに、全く理解できなかった。
韓国のメディアから「調子の良くない岩瀬を、どうして大事な場面で起用したのですか」
という、誰しもか聞きたいが、日本のメディアでは聞けないようなダイレクトな
質問が出たようだ。
http://beijing.sportsnavi.yahoo.co.jp/news/detail/200808220015-spnavi?tp=com
星野が言う「それが私のやり方」だとすれば、まさに代表監督の選出の失敗だったと
言わざるを得ない。


その他の星野のコメントも気に入らない。
「すべておれの責任」
と言ったところでどう責任がとれるというのか。口だけで格好いいことを言っても無意味だ。
「負けたのだからは敗因はどこかにあるのだろうが、今さら言ってもしょうがない。
私はそういうものの考え方をしている」
敗因を解析・議論しなければ将来に向けての反省・展望が切り開けない。
「勝負で、一番大事なのは気持ち」
そもそも兵役免除というニンジンをぶら下げられている韓国選手と、気で勝るのは
無理だろう。だからこそ、ちゃんと根拠に基づく戦術で勝る必要があった。個々の
選手の力が劣っていることは全くないだろう。星野采配には人選から、この戦術が
全く見えなかった。


いずれにせよ、五輪での野球はこれが最後。しかしWBCなど国際的な野球の大会が
今後さらに充実させる必要はあるだろうし、そういう流れになるだろう。
その中で日本野球が国際的にどう戦うのか、ちゃんとした戦略が望まれる。