民主党のマニフェスト

民主党マニフェストだが、子供手当少子化対策としては、それなりには良いと
思っている。配偶者控除や扶養控除を廃止して、子育てに対する手当に変更するのは、
子供のいない家庭にとっては全く利益のない話ではあるが、社会全体ではそうある
べきだろう。しかし、いきなりやるにしては額が大きすぎる。少なくとも配偶者控除
扶養控除の廃止で生じる額と同じ額にして、そこから状況を見ながら対応すべきだろう。
高速道路の無料化や農家への保証などは完全なばらまきで評価できない。そもそも
農業生産にも競争の原理は取り入れられて当然だし、農業の企業化はもっと進められるべきだ。
高速道路無料化は環境・温暖化対策と全く矛盾している。可能な限り公共交通機関
利用させるような政策であるべきだ。また、これは国民がお得というより、
運輸・運送の仕事に関わる企業がお得になるだけだろう。
随所で指摘されている通り、財源に関する考慮が全く不十分で、麻生よりもひどい
ばらまきのように感じる。
正直言って、自分もこの民主党マニフェストにはかなり失望した。


小泉が仕掛けた公務員や官僚をスケープゴートにした作戦も、全くまねてしまっている。
今の政治が官僚主体かどうかはとらえ方が難しいが、政治家に勝手にやらせたら
もっとたいへんな問題が生じるだろう。
官僚主体の何がまずいのか、小泉もだがちゃんと説明出来ているとは到底思えない。
民主党がなぜか、官僚主導から政治家主導を目指すと言っている。
本来、民主党は国民主導の政治というのが建前だったはずだ。明らかに民主党もおかしいし、
ぶれて来ていると言えよう。
一度政権を取るのは良いが、この政権も短命に終わりそうだ。自民・民主が共に
ばらまきばかりやって、次の政権は過去の政策の責任を全く問われず、
赤字国債ばかりが集積される。
そんな最悪のパターンになりつつあるのではないだろうか。