沖縄科学技術研究基盤整備機構

事業仕分け第2弾が始まった。政治ショーとか、仕分け人が無知すぎるとか、
色々な問題はあるが、自民党政権では、このような表だったことはなかったわけなので、
非常に有益だと思っている。前回も書いたが、問題点は論点を客観的に判断できず、
単に官僚たたきや天下りたたきで喜んでいる、アホな国民なのだろう。
小さな政府を目指すなら、国は何もしなければ良い。家電ポイントなんて、個人的には
大企業へのばらまきに過ぎないと思っているが、不景気ならそれを改善する手を
国としては打たざるを得ない。


一方、本当に必要かという論点で様々な議論は十分する必要がある。
表題の沖縄科学技術研究基盤整備機構だが、自分はこのプロジェクトを知ったときに、
ああ沖縄へのばらまきかと思った。何故、沖縄に国の研究機関や大学院大学を作る
必要があるのか理解できない。すでに大学院大学は複数あり、定員が満たされて
いるわけでもない。大学院生の増加は高学歴ワーキングプアを呼び、科学者の世界でも
問題になっている。大学院の定員が増えても、優秀な学生は増えない。
ましてや、リゾート的環境に何故、研究の場が必要か理解できない。柳田先生もここに
所属しているわけだが、通勤を考えれば、近畿地区にあった方が遙かに良い。
なぜ、この僻地にというところだ。そして仕分け作業でも意見されたが、シドニー
ブレンナーを中心とする、海外のノーベル賞受賞の科学者を呼ぶ。このことは
レベルの高い教育や研究を遂行することと全く関係がない。すでに研究の世界から
引退したようなお年寄りより、良い研究を始めた若手を呼んだ方が遙かに意義があるだろう。
外人をたくさん招聘すること自体、ODA的な目的を持たせているように思う。
沖縄の振興も含めて、沖縄に研究費がたくさん流入している。全く、無駄だと思っている。